直送

近頃は特に技術的な事はしてないけれど頭に浮かぶものをそのまま垂れ流して文を作っていく。

土煙が舞う畦道、肥料の匂いが風に乗って微かにやってくる。

日差しは優しく、気温は暑くも寒くもなく歩いていても苦ではない。

そんなふうに歩いていると大きなフグが道端で転がっていた。

いや、転がっていたと言うにはそれはあまりにも大きく、鎮座している様にも見えた。

何はともあれフグはこちらを見るなり口から虹色の角を吐き出して言葉を吐く。

「貴様もこの様になりたいか」

何を言いたいのかよくわからないけれど、虹色の角を貰ってそそくさと帰っていく。

今頃フグはどうしているだろうか、虹色に輝くツノの根本は植物のように根を張り始めて少しばかりうねる様に蠢いていた。

生命力のかけらをのぞきながら、この角をヨボヨボの爺さんに付けてみると頭に癒着してしまった。

きっと根が脳にまで達してしまい体の一部となってしまったのだろう、どことなくおじいさんは血色が良くなり骨の調子も良くなったのか、背筋はまっすぐ胸を張っていた。

これはきっとユニコーン誕生の1ページなのだろう。

彼もまた虹色のうんちで空を飛ぶのだ。

ケツ毛ボンバーはソルトペッパーの月夜に照らされてとてつもないアグー豚のフンを箱庭の真価へ繋げていく。

回廊の刹那に我々が見るものとは生まれ故郷などではなく初めてこの目で確認した第三者のうんちの映像なのかもしれない。

油尻でブゥ、ビビデバビデブゥ。

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